夜廻り猫 手塚治虫文化賞短編賞を受賞




手塚治虫文化賞

深谷かほるさんの「夜廻り猫」が手塚治虫文化賞・短編賞を受賞しました。

「泣く子はいねが 泣いてる子はいねが」涙の匂いをたどって現れる“夜廻り猫”の遠藤平蔵。涙を流した人や猫、犬たちとともに泣き、笑い、励まし、ときどき逆に励まされながら、彼の夜廻りは続いていく…。夜廻り猫 / 深谷かほる – モーニング公式サイト – モアイ

本書は、深谷かほるさんがツイッター上で発表していた8コマ漫画を集大成したものです。

人生の機微を描いたエピソードやキャラクターの持つ暖かさが共感を呼び、じわじわと読者層を広げています。

手塚治虫文化賞は大賞がメインの賞です。

審査員の講評が掲載されている大賞に比べ、短編賞には講評がありません。

したがって扱いはちょっと軽い印象を受けます。

しかし、メジャーな媒体ではなくマイナーな作品をすくい上げた審査員の眼力には感心しました。

本の見開き左半分が8コマ漫画です。

そして右半分は短いコピーとイラストで構成されています。

漫画はウェブなどでも見ることができますが、ページ一杯に描かれたイラストは本を手にした人だけの楽しみです。

イラストは秀逸なポスターにいていて、日詰見ただけで引き込まれるような強いメッセージを感じます。

人と人の接点がどんどんデジタル化している今だからこそ、人に添って生きる猫の姿に癒やされるのかも知れません。

『夜廻り猫』は依頼もなく、ただ描きたくて描いた漫画です。出版社に持ち込みする自信もないから、ツイッターにアップしていたのです。それが、手塚治虫文化賞。本当かなあ? 今も九割方、信じられてません。

深谷かほるさんは、「誰かに漫画という手紙を書くことが出来るのだ」と語っています。

本作品に与えられた評価は、同じ思いで表現し続ける人々を励ましているように思います。





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