2017年秋冬 見逃せない美術展カレンダー (11〜20)




「日経おとなのOFF」による美術展ガイドです。

大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち 愛知県美術館

本展には、エカテリーナ2世の最初のコレクションに含まれていたフランス・ハルスの《手袋を持つ男の肖像》、息子パーヴェル1世(在位1796-1801)が母のために購入したポンペオ・ジローラモ・バトーニの《聖家族》、さらに美術館の形成に多大な貢献をしたパーヴェル1世の息子アレクサンドル1世(在位1801-1825)やニコライ1世(在位1825-1855)が収集した作品も出展されます。絵画収集の歴史や、名画の裏側に隠された想い、皇帝の嗜好などを知ることも、鑑賞の楽しみの一つといえるでしょう。

2017年7月1日(土) – 9月18日(月・祝)

ピカソとシャガール 愛と平和の讃歌 ポーラ美術館

パブロ・ピカソ(1881-1973)とマルク・シャガール(1887-1985)は、ともに20世紀を代表する芸術家です。ポーラ美術館開館15周年を記念するこの展覧会は、二人のライバル関係に光を当て、彼らの初期から晩年までの作品をたどることで、それぞれの新たな芸術家像を浮かび上がらせる試みです。 この二人の関係に焦点をあてた展覧会は、本展が世界で初めての機会となります。この二人は、これまで対照的な芸術家と捉えられてきました。しかし、二人の作品を比べ合わせたとき、絵画における対象の変形や色彩といった二人が追究した課題において、また「愛」や「平和」という主題において、共通する取り組みも見られます。ときに近づき、あるいは相反して独自性を際立たせる二人の作品約80点から、彼らの芸術の本質に迫ります。

会期:2017年3月18日(土)~9月24日(日)

レオナルド×ミケランジェロ展 三菱一号館美術館

15世紀イタリアで画家として才能を発揮し、建築、科学、解剖学の分野にまで関心を広げ「万能人」と呼ばれたレオナルド・ダ・ヴィンチ。10代から頭角を現し「神のごとき」と称された世紀の天才彫刻家ミケランジェロ・ブオナローティ。本展は、芸術家の力量を示す上で最も重要とされ、全ての創造の源である素描(ディゼーニョ)に秀でた2人を対比する日本初の展覧会です。素描のほかに油彩画、手稿、書簡など、トリノ王立図書館やカーサ・ブオナローティ所蔵品を中心におよそ65点が一堂に会します。「最も美しい」素描とされる、レオナルド作「少女の肖像/<岩窟の聖母>の天使のための習作」と、ミケランジェロ作「<レダと白鳥>のための頭部習作」を間近で見比べる貴重な機会となります。

2017年6月17日(土)~9月24日(日)

アルチンボルド展 国立西洋美術館

ジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593年)は、16世紀後半にウィーンとプラハのハプスブルク家の宮廷で活躍した、イタリア・ミラノ生まれの画家です。自然科学に深い関心を示したマクシミリアン2世、稀代の芸術愛好家として知られるルドルフ2世という神聖ローマ皇帝たちに寵愛されたアルチンボルドは、歴史上でもひときわ異彩を放つ、宮廷の演出家でした。そんな「アルチンボルド」の名は何よりも、果物や野菜、魚や書物といったモティーフを思いがけないかたちで組み合わせた、寓意的な肖像画の数々によって広く記憶されています。奇想と知、驚異と論理とが分かちがたく交錯するそれらの絵画は、暗号のようにして豊かな絵解きを誘い、20世紀のシュルレアリスム以後のアーティストたちにも、大きな刺激を与えました。
本展は、世界各地の主要美術館が所蔵するアルチンボルドの油彩約10点や素描を中心に、およそ100点の出品作品により、この画家のイメージ世界の生成の秘密に迫り、同時代の文脈の中に彼の芸術を位置づけ直す試みです。日本で初めて、アルチンボルドのユーモアある知略の芸術を本格的にご紹介するこの機会を、どうかご期待ください。

2017年6月20日(火)~2017年9月24日(日)

ディズニー・アート展 日本科学未来館

ミッキーマウスの誕生作となった『蒸気船ウィリー』(1928年)にはじまり、世界初の長編 カラーアニメーション『白雪姫』(1937年)、『ダンボ』(1941年)など初期の作品から『アナと 雪の女王』(2013年)、『ズートピア』(2016年)、最新作の『モアナと伝説の海』(2016年)などを展示。

会期 2017年4月8日~9月24日(日)

パリジェンヌ展 時代を映す女性たち ボストン美術館

花の都・パリ。そこに生きる女性はパリジェンヌと呼ばれ、私たちの憧れの存在となっています。サロンの主宰者、子の世話をする母親、流行を生み出すファッショニスタ、画家のミューズ、そして芸術家――、彼女たちは時代の変化とともにさまざまな表情を見せてきました。芸術家はその魅力をときに愛らしく、ときに凛々しく表現しています。一体パリジェンヌの何が私たちを惹きつけるのでしょうか。
本展では、ドレスや靴といったファッション、マネやルノワールが描いた肖像、映画や舞台で活躍した女優やダンサーの写真など、ボストン美術館の所蔵品約120点によってパリという都市を体現してきた女性の姿の変遷をたどります。18世紀ロココの時代から20世紀まで、時代の最先端を歩んできたパリジェンヌの姿をお楽しみください。

2017年6月10日(土)~10月15日(日)

サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで 国立新美術館

「サンシャワー(天気雨)」は、晴れていながら雨が降る不思議な気象ですが、熱帯気候の東南アジア地域では頻繁にみられます。また、植民地主義以降の20世紀後半、冷戦下の戦争や内戦、独裁政権を経て近代化や民主化を迎え、近年では経済発展や投資、都市開発が進むなど、さまざまな政治的、社会的、経済的変化を遂げてきたこの地域の紆余曲折とその解釈の両義性に対する、詩的なメタファーでもあります。 多民族、多言語、多宗教の東南アジア地域では、じつにダイナミックで多様な文化が育まれてきました。本展では、自由の希求、アイデンティティ、成長とその影、コミュニティ、信仰と伝統、歴史の再訪など、東南アジアにおける1980年代以降の現代アートの発展を複数の視点から掘り下げ、国際的な現代アートの動向にも照らしながら、そのダイナミズムと多様性を紹介します。

2017年7月5日(水)~10月23日(月)

生誕140年 吉田博展 山と水の風景 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館

明治から昭和にかけて風景画の第一人者として活躍した吉田博(1876‐1950)の生誕140年を記念する回顧展です。
福岡県久留米市に生まれた吉田博は、10代半ばで画才を見込まれ、上京して小山正太郎の洋画塾不同舎に入門します。仲間から「絵の鬼」と呼ばれるほど鍛錬を積み、1899年アメリカに渡り数々の作品展を開催、水彩画の技術と質の高さが絶賛されます。その後も欧米を中心に渡航を重ね、国内はもとより世界各地の風景に取材した油彩画や木版画を発表、太平洋画会と官展を舞台に活動を続けました。
自然美をうたい多彩な風景を描いた吉田博は、毎年のように日本アルプスの山々に登るなど、とりわけ高山を愛し題材とする山岳画家としても知られています。制作全体を貫く、自然への真摯な眼差しと確かな技量に支えられた叙情豊かな作品は、国内外の多くの人々を魅了し、日本近代絵画史に大きな足跡を残しました。
本展では、水彩、油彩、木版へと媒体を展開させていった初期から晩年までの作品から200余点を厳選し、吉田博の全貌とその魅力に迫ります。

【前期】7月8日~7月30日【後期】8月1日~8月27日

世界遺産 ラスコー展 九州国立博物館

2017年7月11日(火)〜 9月3日(日)

特別展「深海2017~最深研究でせまる”生命”と”地球”~」 国立科学博物館

2017年7月11日(火)~10月1日(日)




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