漫画やアニメの同人誌の祭典が「コミックマーケット」とするならば、ウェブ上で発表された作品群も集めてみれば祭典になるではないか・・・
ウェブメディアの”コミックマーケット”、「第二回ウェブメディアビックリセール」が11月18日(土)、東京大田区の大田区産業プラザで開催されました。
参加したのは40団体。会場には、他では手に入らないおもしろグッズを手に入れようと、ウェブメディア愛好家たちが1400人近く集まったといいます。
同人誌やZINEを手売りするイベント。開催は今年2月26日につづいて2回めです。
「前回は似顔絵を描いたり(イラストレーター)、マッサージをするぞ(指圧師)という出展者もいました。デイリーポータルZのライター勢がここ数年有志でコミックマーケットに出てまして、自分で出版物やグッズを作って売るのが楽しいのでみんなでやろうぜよと仲間に声をかけたのがことのおこりです」古賀及子((1979年東京生まれ、神奈川、埼玉育ち、東京在住。Web制作をしたり小さなバーで主に生ビールを出したりしていたが、流れ流れてニフティ株式会社へ入社。趣味はEDMと先物取引。))
同人誌の手売りが中心ではありますが、内容はエッジの効いた作品も数多く展示即売されていました。
このセールは、コミケにも参加経験がある人気メディア「デイリーポータル」が企画したもので、並んだ出展物も個性的なものばかりです。
ニュースの情報源にひっかけて「ソース」を売っていたのがウェブ媒体「ねとらぼ」です。正式な名称は「『ただしソースはねとらぼ』ソース」
「殴るならビール瓶よりねとら棒はなく」日馬富士の暴行事件もさっそくのネタ。
「ねとら棒」本家のサイトには商品が掲載されていないことから、限定商品なのでしょうか。
「SNSのタイムライン経由で読まれる記事が増え、メディアが認識されづらくなっている」と企画者であるデイリーポータルZの古賀及子さんが語っていたように、メディアごとに個性を打ち出し、さらに連携するすことが求められています。
一昔前大流行したテトリスのブロックをかたどったイヤリング。
もはや忘れかけようとしている、今年の水素水ブームも掘り起こされました。
つげ義春さんの作品にも登場したダメな商売の代名詞として知られている、石の販売。
ただの石ころも、HDMI端子のマークを描いただけで「テクノロジーの化石」として意味を持ちます。
捨てられかけた電気製品の部品も機能を付け加えるとグッズになります。
マシュマロ飛ばす武器。空気と石とソースがよく売れたといいます。
テレビ放送開始の際、実験放送に流された映像が受像機の走査線に浮かぶ”イ”の文字。
イベントには新聞社のウェブ部門からの参加も増えてきました。
既存メディアと新興メディアの境目が崩れていくのがわかります。
それぞれのメディアが告知しあうことですこしずつ集客したのである。「力を合わせてがんばろう」なんてのは虚構であると思っていたが、まさかここまでがっつり力が合わさってしまうとは我ながら、というか関係者全員(全部で100人くらい)びっくりだろう。
今回は出られなかったけれど次回はぜひというメディアのみなさま、よかったらこちらまでご連絡ください(dailyportal@list.nifty.co.jp)。開催決定の際にはご連絡いたします!