五輪種目の候補と目される、対戦型コンピューターゲーム「eスポーツ」。
高額な賞金のかけられた大会が頻繁に開催され、年収1億円を超えるプロゲーマーも存在する。
番組では、格闘ゲームの世界で日本を代表するプロゲーマー夫婦、百地夫妻に密着する。
言葉を交わすよりも、ゲームで戦うほうが互いの気持ちがわかるという、ちょっと独特な夫婦。
元世界チャンピオンの夫と、見守る妻。世界大会に挑む夫婦二人三脚の日々を追う。
「ゲーマー夫婦 1/60秒の夫婦げんか」
放送:2017年12月25日
出演:百地(ももち)((世界最大級の北米プロゲーム団体『Evil Geniuses』(Team EG)所属のプロ格ゲーマー。2014年ウルトラストリートファイターⅣ公式世界大会で優勝し、世界王者の称号を獲得。 さらにEVO2015で優勝し、世界大会2連続優勝を果たす。))、チョコブランカ((世界最大級の北米プロゲーム団体『Evil Geniuses』所属プロゲーマー。日本人女性初のプロ格闘ゲーマー。))
二人の両脇にある三脚に固定カメラが据え付けられています。
撮影するカメラマンがいると自由な振る舞いがしにくいものです。
無人の定点カメラにすることで、何気ない会話や仕草、表情のなかに人物の生の姿が撮影できます。
番組
職業は?「プロゲーマーです。」
プロゲーマーは大会に出場して賞金を獲得して、そこで結果を残して生活している。
プロゲーマーのももちとチョコブランカの日常。
「コントローラーは動作がキャラクターに反映されて勝敗を分ける。自分の手足なので大事です」
新居に引っ越しした二人は荷解きもままならぬままにゲームをはじめました。
「ストリートファイターは最小単位で1/60秒。パンチが4フレーム。自分がボタンを押してから4フレームすると相手に当たる。何フレームかかるかを瞬時に見切って反撃したりとかガードをしたりするのをとっさにやりあっているので数フレームが勝敗を分ける戦いです」
「地味な練習を一日10時間。マメというか、タコはありますが、これは努力の証というもの」
「4日目にしてやっと電気がつきましたね」
おふたりのなれそめは・・・
「最初に出会ったのは愛知県のゲームセンター。(最初に声をかけたのは)私かな・・・なにそんな嫌そうな顔をして」
「ニコニコしてたらおかしい。」
「出会いは格闘ゲームで、中を深めたのも格闘ゲーム。飲み屋で話していた話題も格闘ゲームの話ばかり。デートもゲームセンター」
ストリートファイターのイベント会場。
ふたりはシノビズムという会社を設立しイベント企画の運営や弟子の育成をしています。
株式会社 忍ism(シノビズム) | 我々は「ゲーム」と「人」を繋げます。
プロゲーマーのときど選手や梅原大吾選手の姿もありました。
ももちは2014年度以降ランキングを徐々に落とし、2017年度は27位でした。
ももちは「昔は1/60の差で勝ってたが、今は1/60の差で負けてしまう場面が多い」
ももちが大会に参加した頃、チョコブランカは茨城県のゲームセンターで開催されたイベントに出席していました。
「結果出してよと言いたくなる時もありますが、言うと彼にとって負担になるだろうし」
「どちらかが生きていれば引っ張り上げることができる。ゲームもそうで、片方が倒れても頑張ろうとはげますことができる」
大会から帰宅したももちにチョコブランカは話しかけます。「なんでそんな話が急に出る」
「そういう話を決めてくるのが私の仕事だから」「だってやるの俺でしょ」
「無理ですというのだったらどうするか、ちゃんと考えてから言ってよ」
「お互い放す時間が減っていて、世界大会優勝した頃はずっといっしょだった」
「一喜一憂するというか、負けたら怒るし、勝ったら喜んでくれて、なんで負けたのと言われても、次頑張るよしか言えないじゃないですか。しんどかったからこそだからやれてた」
「出会った頃は生活の中心がゲームセンター。ゲームして、いっぱい連勝しているところが格好良くて好きになった。最近全然一緒にゲーセン行くことがなくなったのでちょっとさみしい」
12月アメリカカリフォルニアにてカプコンカップ2017が開催された。賞金は25万ドル。ももちは出場した。
東京ではチョコブランカは中継映像でももちの戦いを見守っていた。
「カッコ悪すぎてもう見たくないです。一年間お互いやることは別ですが協力しあってやっているわけで。こういう試合見せられるとキツイです。ま、明日寝て起きると忘れているのですけどね」
試合に敗れたももちは敗者復活戦へと進みました。
ジャスティンを破って勝ち進む最終的には9位タイという成績に終わることができました。
愛犬と共に帰宅したももちをチョコブランカは迎え入れました。