【コミケ】コミックマーケット93今年のトレンドはどれだ

【コミケ】コミックマーケット93今年のトレンドはどれだ

歳末の恒例イベント

テレビ愛好家のAちゃんです。

漫画やアニメの愛好家たちが、

作った作品を販売する大規模なイベントが29日から東京ビッグサイトで始まりました。

大勢のファンで賑わっている様子がニュースで放送されました。

入場する人たちの大行列を見て卒倒しそうになりました。

夏のコミケに行って脱水症状になりかけた苦い経験が蘇ってきました。

この「コミックマーケット(C93)」は、毎年夏と冬に開催されていて、

アマチュアの作家による同人誌を手に入れることができます。

会場にはおよそ11,000ものサークルや企業ブースが設けられ、 去年は三日間で55万人が来場しました。

コミックマーケット公式サイトへようこそ

酷暑の中開催される夏コミに比べ、寒さの中開催される冬コミのほうが

熱中症に悩まされることもないという理由も賑わいの背景にあると思います。

コミケの歩き方

あまりにも出店する団体が多いので出品ブースは4桁の番号で管理されています。

出品サークルを探すときは、参加サークルがまとめられた分厚いカタログを、

電話帳をめくるようにして場所を探さなくてはならないほどです。

 

読みたい作品探しも簡単ではありません。

商業誌のように読みたい作品がわかるように並べて売られてはいません。

ほとんどの買い物客は、事前に買いたい作品ジャンルやサークルを絞り込んで会場にやってきます。

ブースでも数多くの作家が作品を青空市場のように売っているので、事前のPRはほとんどありません。

店頭で立ち読みして選ぶことも不可能です。

【C93】企業ブースのアニメ・ゲーム関連グッズ情報まとめ【2017冬コミケ】

同人市場の最前線に詳しい人の話や傾向をあらかじめ踏まえて

会場を歩き、人だかりがある出店ブースから作品を手に入れるのが

経験の少ない読者にとっては失敗がありません。

グループキャラクターが人気

同人誌の交流の場であるコミケでは原作本を下敷きにした二次創作(原典となる創作物(以下、「原作」という)に登場するキャラクターを利用して、

二次的に創作された、独自のストーリーの作品群)が多く見られます。

今年も、『Fate』『アズールレーン』『アイドルマスター』『艦隊これくしょん』『刀剣乱舞』など、

主人公が一人に限られず、大勢の個性豊かなキャラクターたちが活躍する作品に注目が集まっているようです。

「Fate」Fate/Grand Order

TYPE-MOONより2004年1月30日発売された伝奇活劇ビジュアルノベル『Fate/stay night』を起源としたシリーズ作品の総称を指す。冬木という地方都市を舞台に、持ち主のあらゆる願いを叶える“聖杯”を勝ち取るために、7組の魔術師(マスター)と使い魔(サーヴァント)の戦いが描かれていく。

参考図書(コミケ会場で取引されているのは原作をもとにアマチュア作家がそれぞれ二次創作した作品です)

アイドルマスター

プレイヤーは、プロデューサーとなりお気に入りのアイドルをプロデュースしていくのが目的のゲームやアニメをはじめとするメディアミックス群。

参考図書

艦隊これくしょん

DMM.comと『艦これ』運営鎮守府が贈る艦隊育成シミュレーションゲーム。

参考図書

アズールレーン

 2017年9月14日に配信されたスマホゲーム。中国から来た艦隊擬人化ゲーム。

参考図書

刀剣乱舞

 DMMゲームズとニトロプラスが贈る刀剣育成シミュレーションゲーム。

参考図書

突出したスターがいなくなった

もともと同人誌は、アマチュア作家が原作をオマージュして別の物語を作り上げるものなので、人気作品が偏る傾向があります。

1980年台に「うる星やつら」の主人公の宇宙人美少女・ラムちゃんがコミケの話題をさらったり、

忍者の主人公うずまきナルトが活躍する「NARUTO」など覇権ジャンルと呼ばれる作品がブームを引っ張ってきました。

最近は、突出した主人公の姿を見かけることがありません。

「要するに、”覇権がない”というのが今年の答えなんじゃないですかね。それも今年に限らず、ここ数年そんな状態が続いている印象です」

と語るのはCOMIC ZIN 同人統括責任者の金田明洋さんです。年間5000サークルと接する同人書店の統括としてこの世界を見続けてきました。

「誰が出してもそこそこ売れるジャンルがあり、同人誌というものは「ものすごく売れるトップサークル」と「最初から赤字だと決まっているサークル」と二極化が完全に分かれています。でも、別に売れなくても同人誌って書いていいはずなんですよね。そしてほとんどの場合は売れていない、赤字な人たちが多いわけです。そして、同人はそういう人たちがいて成り立っている業界なんです」

「”作りたい”という思いが先になってきていて”稼ぎたい”という思いは二の次。そしてその”稼ぐ”という観点からはとても作られないような、いわゆる”利益度外視で作った本”が生まれるんですよ。同人界はそうした熱量のある人たちのおかげで成り立っている業界なんですけど、みんなそういう犠牲を払わなくなってきたのかもしれないですね。だから、僕は二次創作のジャンルが停滞気味なのかなと思っています。」

【コミケ特集】年間5000サークルと接する同人書店の統括が語る、同人市場の最前線「今人気の作品は”AKB48″の楽しみ方に似ている」

細分化する興味

「ユーザーも作り手側も、読むのにカロリーがかかるというか、ストレスがかかる可能性のあるものがどんどん阻害されていて、作り手側も自分の趣味嗜好にピンポイントに絞り込まれたもののみを作ろう、受け手側もそういうもののみにお金を使おうという傾向が強まってるんじゃないかなという気がしますね。」