イッピン「薄くて丈夫 伝統の技~岐阜 美濃和紙~」




美濃和紙の魅力を紹介。和紙に施された模様が部屋中に投影され、幻想的な雰囲気を醸し出すランプシェード。和洋どちらの部屋にも合うモダンなデザインが、女性たちに人気だ。「これが和紙?」と誰もが驚く“水うちわ”は、透けるような薄さで出来ている。かつて涼を取るのに使われ、近年若い職人たちの手で蘇ったイッピンだ。無形文化遺産にも登録され、伝統の技から生み出された美濃和紙を、モデルの生方ななえが徹底リサーチ!

【リポーター】生方ななえ,【語り】平野義和

イッピン「薄くて丈夫 伝統の技~岐阜 美濃和紙~」

放送:2019年6月18日

柔らかな光で癒しの空間を作り出すランプシェード。レースのような網目から光が溢れでています。素材はなんと和紙。岐阜県で作られる美濃和紙が使われているんです。奈良時代から生産されている美濃和紙の特徴は安くて丈夫なこと。その伝統技法はユネスコの無形文化遺産にも登録されています。美濃和紙を使った工芸品の一つがこちら。「透明感があって涼しげですね」水につけて仰ぐことも。気持ち良さそう。薄くて丈夫な美濃和紙。その特徴を生かした逸品をご紹介します。

岐阜県美濃市。日本有数の和紙の産地です。和紙で作ったランプシェードの専門店。社長の中村ちゑ美さん。
さっそく作業を拝見することに。まずは和紙作り。担当するのは職人歴57年の市原智子さん。「原料は楮という木の皮です」和紙の原料となるのは楮の皮。白い部分を繊維状にほぐして使います。井戸水に漬けよくかき混ぜます。ここでトロロアオイかという植物から取ったネリを加えます。卵の白身のような粘りがあります。ネリは楮の繊維を一本一本包み込むことで水となじませます。これにより楮を水の中にまんべんなく広げることができるのです。続いて紙漉き。ここに薄くて丈夫な紙を作るポイントがあります。「縦と横とやることによって丈夫な紙ですねでもなかなか破れない紙」縦に揺らす縦ゆり。横に揺らす横ゆり。縦と横の動きを交互に繰り返しながら繊維を重ねていくことで薄くて丈夫な髪に仕上げていきます。顕微鏡写真を見てみると縦ゆりと横ゆりを繰り返したことで繊維が複雑に絡み合っていることがわかります。これが丈夫さの秘密なんです。水が入ったとき重さは10キロになります。一見簡単そうに見えても紙を均一に漉くのは容易ではないのです。レースのような網目を施していきます。漉き終わった楮をレースが入った型の上にセット。シャワーですね。これは落水と呼ばれる技法。穴の部分の楮を水ではじくことで模様をつけるのです。水分を絞った後乾燥させます。乾燥機に丁寧に貼り付けます。乾かすこと10分。完成です。出来上がった和紙を茶色に染めます。そして最後の仕上げ。担当するのは岩井恵美子さんです。ランプシェードの型を組み立て、ワイヤーを巻いてゆきます。この方法岐阜の伝統工芸品提灯の作り方からヒントを得たとのこと。糊を叩くようにしてワイヤーに着けます。そして和紙。ここで使うのがカミソリ。カミソリの刃を一定の角度で当てながら切っていきます。際も気を使うのが和紙と和紙のつなぎ目の部分。「影になって浮き出てしまうので綺麗なラインで同じ細さに切っていかないと美しく仕上がりませんね」乾かしたあと、型を外せば出来上がりです。美しく軽い和紙でこそ実現できたモダンなランプシェードです。「和紙職人さんが手間をかけて作ってもらったわけですので、丁寧にひとつひとつ綺麗に仕事をするように心がけています。和紙の優しい明かりがお客様の癒しになって喜んで頂けたらなと思います」

商品情報

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