ごごナマ 助けて!きわめびと「ウチの防犯、大丈夫?」

ごごナマ 助けて!きわめびと「ウチの防犯、大丈夫?」
秋こそ家の防犯をチェック! 犯罪研究歴50年の専門家によると、空き巣が狙うポイントは家の立地環境の他に、玄関、インターフォン、窓、ベランダ、雨どい、室外機、郵便ポストなど、意外なほど多岐にのぼるといいます。そこで、空き巣に侵入されにくい住まいの条件を徹底解説します。さらに、あなたのスマホを狙う最新の犯罪手口とその対策についても分かりやすくお伝えします。
放送 2017.09.29

秋は空き巣の季節!?


空き巣の発生件数は1年間では3,557件と10月が最も多い時期です。(警察庁調べ、2016年)。
日没が早くなる。家を留守がちの時間に空き巣に狙われる傾向があるそうです。
空き巣には12分という時間があります。日本で12分に1件の割合で空き巣が起きているという。他人事ではないということです。

空き巣対策のプロ

防犯対策専門家・梅本正行さん

梅本正行オフィシャルブログ『梅さんの防犯道場』
狙われる家には狙われる理由がある。
防犯対策を研究しているのが梅本正之さん。

セキュリティ会社勤務を経て独立し「日本防犯学校」を設立、企業や警察に防犯対策のノウハウを広める活動を行っています。
警察からの感謝状は400枚以上にのぼる防犯のプロです。
被害宅8000軒以上へ直接取材し、空き巣で捕まった犯人に手口や心理を聞くなどして分析空き巣対策の研究を続けています。

5分間を耐えるべし


空き巣は5分間侵入を試みて、狙った家に入れないと犯行をあきらめます。

その確率は7割近くにのぼります。
空き巣の犯行を捉えた防犯カメラの映像。犯人は慣れた手つきで防犯センサーを切断。ズボンのポケットから工具を取り出すとたちまちドアをこじ開けて侵入してしまいました。

民家に侵入してきた空き巣。壁の向こう側にある窓を壊し始めました。
しかし約5分経過。侵入をあきらめて逃げだしました。
5分で逃げた空き巣犯は後日映像をもとに逮捕されました。


窓ガラスに貼っていた防犯フィルムが侵入を防いだのです。

住宅会社リクシルの調査では、家の鍵を必ずかけると答えた人は約半数にとどまったといいます。
「泥棒は見ています。ゴミの収集日とか、カギかけの習慣があるうちか」
梅本正行さんは家の前のごみ捨て場にごみを捨てに行く場合でも鍵をかけることが重要と言います。

「下見の裏をかけ」


空き巣対策、2つ目の対策は「下見の裏をかけ」。
空き巣犯は2週間から1か月をかけてターゲットの家に張り込んで、家族構成や不在の時間を調べているといいます。彼らはこれが仕事なんです。下見はされるものなので逆手に取って入りにくいという雰囲気を作ることが大切です。

空き巣犯が使っているのはインターネットの「ストリートビュー」が使われることもあります。現場に直接足を運ばなくても物色ができる上、360度見渡すこともできて、家のつくりや周りの状況が手に取るようにわかってしまいます。

実際に逮捕者がストリートビューを使って侵入し逮捕される例も起きているといいます。
「空き巣の間で蔓延しています。グループつくって情報を取って、何狙うかというとその家だけではなく、周りがどうなっているか。空き家がある。空き地がある。真っ暗だ。ということがわかる夢のようなツールなのです」

対策の一つとして画面を出して、問題の報告を押してボカシをかけられる方法もある。家の居住者本人であれば対応してもらえる。
「見えないようにしてある家は防犯意識が高いから敬遠しようと犯人は考える」

空き巣犯はインターホンを鳴らして人が出てくるかを確かめているといいます。

「あたり行為」と呼ばれています。空き巣は不在時間を調べています。犯人は時間帯を変えながらピンポンを繰り返します。するとこの家の不在時間帯がわかってしまうのだといいます。
インターホンの鳴る回数が増えた、ばらばらな時間に鳴るようになった時などは、犯人たちがデータを集めていると考えて要注意だそうです。

洗濯物は家族構成が手に取るようにわかるといいます。
女性のひとり暮らしなどがそのまま洗濯物を干すと、男物の服がなく侵入しやすいと判断されるといいます。
古典的なほうほうではありますが、洗濯物で工夫する人は思った以上にいません。
一緒に男物の作業着やスカジャンを数枚干しておくだけでもターゲットになりにくいのです。

しばらく家を空ける時の防犯対策は

家を長期間不在にするときに雨戸を閉めるべきでしょうか。

正解は、全部閉めてしまうと留守だということを知らせてしまう。
人通りの多い道路に面した窓は雨戸を閉めずカーテンのみにする、その他の窓は雨戸を閉めてもよい。道路側の窓にセンサー付きの照明をつけておくのも有効だそうです。
泥棒にはそれぞれクセがあります。
聞き取りをして泥棒の傾向を聞くと「いるかいないかわからない家はやめる」「これで判断した」という犯人が多いのです。

車で外出する歳は


自転車を空いた車止めのスペースの真ん中にさり気なく置くこと。
来訪者がいることを犯人に感じさせるのです。

空き巣の侵入対策