卓越したものづくりが一堂に介する 日本伝統工芸展 が始まります。陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の工芸分野7部門で選ばれた555点が、全国12か所を巡ります。培った伝統の技で新たな創作に挑んだ匠や、創作の喜びを力にして技を磨いてきた作家たち。アトリエ訪問も交えながら16点の入賞作品をすべて紹介。伝統工芸の未来を切り拓(ひら)く作品の数々をお楽しみに!
放送:2022年9月18日
日曜美術館 「伝統で未来を拓(ひら)く 〜第69回 日本伝統工芸展〜」
日本工芸最高峰の技と美
珠玉の作品が一堂に会する日本伝統工芸店
失言や染色金工など七つの部門二千百を超える応募がありました
そこから選び抜かれた十六の受賞作
見えてくるのは
確かな技で新たな美を生み出そうとする作家たちの挑戦です
自分のこれまで作ってきた作風っていうのが
伝統工芸家の中でどう評価される常識にとらわれず
素材の可能性を追求する作家のただ
僕らに発見できてない表現の仕方がビザの父があるんじゃないか
組の技が切り開く伝統工芸の未来を見つめます
朝
六十一センチの花入れガラス工芸に新た
な息吹を吹き込みました
鶴のようにしなやかなフォルム
そこに不思議な立体感を醸し出す流れるようなグラデション
現代アートの世界で活躍する作家が伝統工芸に挑んだ作品
出雲にある作家の工房を訪ねました
いいとこですね
お
ガラス小泉
こんにちはこんにちは
こんにちは初めまして
このと申します申しますどうぞ宜しくお願いしますお願いします
そうですねそうですねま
妻と二人のあのーガラス後方でしてお邪魔しますすいません
川辺マサキさんは大学でガラス工芸の技術やあと表現について学び
海外でも活動
六年前この地に工房を構えました
大野さんの目に止まったのは器ではないですか
ある意味彫刻作品造形作品やオブジェになるので
用途はないんですけどもでも全然いいです
滑らかなめらかすごいすごい滑らか薄くま白い色ガラスがあって
その旨黒と白の間は透明なガラスがあるんですね
あー東川すごいはいこれ空間かと思ったけど
そこは透明なガラスになるので
これがま今回の作品でも用いている技法で
ま小原っていう技法があるんですけど
ガラスを何層にも重ね合わせ
尾張この技法が今回の作品にも使われています
一体どんな技なのでしょうか暑くないですか扱いです
初めに一番下の層になるガラスの形を整えます
手代が白が来るんですか
今あれで白と赤白が
その間に妻の薫さんが白いガラスを準備
息のあった連携プレーで作業を進めていきます
ここでコントロールするそれ聞くでこっちが今白です
白色で今から膨らませていきます
ああ先の方だけ先突っ込み方が本当だって
柔らかくなったところでそっちにかぶせてしまいます
今まで半分しか帰った後は
これをここで落としておるとき取れてきた
あーすごい被ってる
やっぱいつまで触っても
もう冷めてからはもうどうしようもないのですごいすごいあ
凄い綺麗に帰ってる
この
作業を繰り返していきます
てる間にやっぱり青が挟んでしまうかんでしまうことがあるので
それはやっぱり凄く注意しなきゃならないのが入ってしまうと
もうどうにも取り除くこともできないのでじゃあ
風呂
すごい
画面見ると色々がすごい
すごい美しいガラスの層が出来上がりました
今回の受賞作で高く評価された深い奥行きのあるグラデションに
この技が生かされています
やっぱりこの削って
やっぱり模様が出てきたときっていうのは
すごく気持ちがやっぱりじ
時間にやっぱ手を加えているっていう感覚があるので
やっぱりすごくやっぱりこう集中できる作業ですね
自分の世界にこうのめり込めるんで結構好きなんですね
没頭されるんですね自分の技に磨きを
かけながら現代アートの世界で活躍してきた川辺さん
今回の挑戦にはどんな思いがあったのでしょうか
これまで作ってきた作品作風っていうのものが
伝統工芸手の中でどう評価されるってちょっと興味なかったですね
自分がやっぱり改めて見つめ直していたことが
やっぱりある種こう間違いじゃなかったのかなっていう風に
やっぱりこう再認識できたのもありますし
やっぱり作品作ることっていうのは
やっぱり終わり分けしてないので終わりはま今回も賞を取って
それで満足することなく精緻せいちかな
と思ってます
現代アートと伝統工芸のコラボレーション
そこには高度な技術と創作への情熱が秘められていました
今回新しい技法や表現が際立ったのが出現部門です
さざ波のきらめくおおうなばらを表現した作品
金や銀などの粉を撒いて作り出した複雑なを凸に透き
漆が施されています
鮮やかな螺鈿で表わしたのは海の彩り波間にもやが立ち込めます
その向こうからはきらめく波の輝き見るものを楽しませてくれます
宙
を舞う銀杏の葉を描いた幻想
表面を掘り色
漆を重ねて磨き上げるキンマという技法を使い
奥行きのある世界を描き出しました
ぼんやりとした輪郭の胃腸は
過去と未来ピントが当たっている銀杏は現在今を見つめ
たいという作者の思いです
三十五歳今回
最年少で受賞を果たした新関西の蒔絵箱中央に金粉を巻いて透き
漆を重ね湧き上がる水を表現しました
縦
の筋は口から溢れ出る水アワビ
町の螺鈿がきらめきます
鬱ゲーの技にあふれた堂々たる作品です
失言作品の中で特に高い評価を受けた蒔絵箱リンカ
近似を背負って浮かび上がる漆黒のは
そこに朱色のツバキが悠然と先怒っています
花やつぼみの作りまで細やかに表現
自然を生き生きと捉えようとする作家の思いから生まれました
こちらのお宅ですね
田中さんて表札が出てますこんにちはお邪魔いたします
どうぞ宜しくお願いも柴田と申しますどうぞ宜しくお願いします
輪島で生まれ育った田中義郎さん
地元の四つ下工房に二十八年勤め蒔絵の技を磨きました
四年前に独立しアトリエを構えました
ですねズボンま展開ですよね
箱だからそうですかはい
今回のこのツバキに関しては最初に何かアイデアが出たみたいな
その景色を見た時にあ出たみたいな感じかな
どういうアイデア散歩してる時に
その北陸の冬ってあの太陽差さないんですよ
どんよりしてるんですよたまに太陽させた時に寒い空気感の中
で対応させた時のその時のつば権を
すごくきれいに見えたんですよね
でこの近似の部分が光で
この葉っぱの部分はこの逆行してプロにして
その対比を見せたいなと思って十二年前三十九歳の時の作品です
日本海の荒波を大胆にデザインしました
よく見ると波は無数の点や線で描かれています
文字から高い技術力に定評がありました
くずがすごいですよ
どれですかこれ全部来るんですよね
四十代に入ってから田中さんは表現の幅を広げていきます
散歩をしながらのスケッチ
何気ない自然の描写が創作に反映されます
一番僕したいのはこういうものでしょう
こういうのを実は一番書きたいです僕この花の作りですよね
その知ってると知らないと絶対違うと思うんですね
その部屋が空いた時に
この観察はできればできるほど
自由に書けるようになる訳じゃないですか
ありのままを写し取るように描かれた椿の花
さらに花を際立たせるために力を入れたのは
逆光で沈んだ葉っぱの表現
漆の苦労を生かすことにとことんこだわりました
はを描く前に取り出したのは
食品用のラップ終わったらどうするんですよ
ランダムにこの不規則に着くでしょ
これが面白いんですよ味になるんですよ
へえちょっと大事なのかな
まだらに塗られた漆の上にまぶすのは砂糖を焦がして作る炭の粉
これはくっつくわけですよね
黒を生かすために砂糖の角なんですかそうですっていうか
これは最後に分かると思うんですけど
これ仕込みなんですが
下仕事っていうかこの乗ってないところと砂糖解説の巻いた
部分の艶の上がり方が違うんですよ
続いて取り出したのは金粉漆で描いたはに蒔絵を施していきます
巻きつけていきます
ただし巻くのはごく一部
ここだけで止めてるでしょこのここが大事なんですけど
賄い部分っていうのがここにあるあるだけで
もう葉っぱがあるってわかるわけですよね
でここまでまくとなんていうのかな
もう説明的になっちゃううん
わずかな金粉でふっくらとした歯が描き出されました
漆を塗り重ね乾燥させた後研ぎだします
いよいよ先程の仕込みの効果が
赤字の部分がこうやると出てくるんですよね
フロイべすのところにふわふわ浮き上がってきましたね
独特の質感を持つ斑な黒字が出来上がると同時に
一枚一枚の葉にも存在感が生まれました
田中さんは培ってきた技術を駆使して思い通りに描いていきます
結局自分が何が好きなのかっていうのが分かってきたんですよね
うん条件は感じられるものが好きなんでしょうね
多分自分は好きなものを作る
もう好きなものが作る暴動で美しいものができれば
一番かっこいいような気がしますけどね
高い技術は見せるためではなく
好きなものを表現するためにあるたどり着いた新境地です
染色部門では巧みな色使いが光る作品が揃いました
こちらは星星がまたたく銀河をイメージした木綿の着物
連続する模様を上下左右にずらすことで
心地よいリズムが生まれます
濃淡のある紺色と自ら染めた草木の色木綿の糸がおります
軽やかな宇宙です
建部ゆき子による刺繍の着物仰ぎ見るのは
ヨーロッパのゴシック建築の教会斜めに伸びる白い柱
天井から柔らかな光が差し込みます
使う糸はわずか五色
一針一針高さや太さ密度を計算して生まれるシャープ習い
平面に奥行きのある空間を描き出します
でで組みひもの中で最も難しいとされるから
組作者の松山は数少ない業の継承者色数を絞って
新たな表現に挑みました
およそ二センチの幅に濃淡のある藍色と
白の絹糸で緻密に組まれた菱形
その連なりが打ち寄せる波を思わせます
今回人形部門でただ一人受賞を果たした作家がいます
訪ねたのは大阪の
マンション
人形作家の三丸聖人さん
自宅のリビングが作業場です
人形って大きい
あの場所いらないんでも
リビングでテレビ見ながらここに座り込んでいつも作業しています
普段は会社勤めの三丸さん
仕事以外の時間は全て人形作りに費やしています
人形作家になって十年てまにしてきたのは
何気ない幸せな日常の情景です
ゆったりとした動きで歩む男
肩に担ぐのは
魚を捕るはみ戦前の沖縄で夕方漁を終えて家に帰る漁師の姿です
穏やかな
表情が充実した一日だったことを物語ります
霧積で顔は作ります
で胴体はこのバルサ材軽い力なんですけど
豊かな表情を作り上げるのは桐の粉に糊を混ぜた倒そう
江戸時代から続く伝統的な技法で木材のように加工できますが
一番こだわってるのは横顔ですかね
あの横顔のいい顔は前から見ても井岡をですね
横顔になんか品が出るような気がするんですねこういうものですね
参考にしたのは沖縄の人々を撮影した戦前の写真です
やっぱりあの香りが全然違うんですよね
独特のそういう沖縄の香りを出せるようになれたら
いいなとは思ってるんですけど
沖縄の香りを求め漁師の着物にも工夫を凝らしました
目の粗い布の上に貼り付けたのは自分で染めた和紙
沖縄の潮風と日差しを浴びて色あせた淡い青です
そこに白い和紙で縞模様を付けていきます
着物を纏った漁師の姿
リアルでありながら生々しくなく品格が漂います
母が沖縄出身でして
昔のこう今はなくなってきた日常の普段
日常の情景をこう残してみたいっていう気持ちもありますね
まっすぐに見つめる
眼差しの向こうにいとおしい日にちの情景が広がっています
黄色
と黒二種類の金属が交じり合う神秘的な
グラデション
異なる金属を交互に
同じ鋳型に流し込んで模様を作る
吹き分けという技法で作られています
自分ではコントロールできない偶発性が生み出す作家は
そこに面白さを見出しました
メロンとバナナの帯飾り
一枚の金属の板から繋がったまま打ち出されています
嫌がっ
た網目が銃皇無尽にメロンを覆います
金色を焼き付けたバナナ
黒い熟した部分には合金が埋め込まれています
斬新なモチーフとリアルな表現が印象的なこの作品
一体どんな作家が作ったのでしょう
やってき
たのは都内の住宅街
こんにちははいどうぞ失礼しまぁこんにちはね
作者の岡原ゆうこさんです
熱海の自宅から三十年近くここに通っています
そうですこちらは肛門になってまして
いつもあのここの師匠はところ
皆さん生徒がいらして多い時は八人とか十人来て
それぞれ皆さん
ご自分の好きなものを作るような攻防になってまして
わいわいやりながら楽しいですけど手元が
ちょっとっていうときは
自宅に帰ってしっかりやるようにしてますけど
でもあれ後ろ見ると友人がわざわざ来てくれて
みんな友情が暑くても二十年以上作品を出し続け
念願の受賞を果たしました
身近なものをモチーフに誰も作らない新しいものを作る
それが岡原さんの信念です
ないですないですけれど
洋梨の葉っぱがぐっと伸びて
こっちと接続して色々なんかちょっと外にもいいですかはいだから
これは楽しくあのー二つの時間
これは新王道って今で起こしましてこっちは銀で
起こしましてこう真ん中でくっつけて色付けしてあるんですけど
作品は一枚の金属から形を作る打ち出し
という技法で作られています
江戸時代からの伝統的な技です
受賞
作で使ったのは厚さ一点五ミリの銀の板
打ち出す時
二台にするのは松脂などを練り上げた脂大です
温めると柔らかくなり
冷えると固まる性質を利用した先人たちの知恵です
ひたすらたがねを使ってイメージする形になるまで
板を叩いていきます
メロンとバナナの作品では完成まで二か月半も掛かりました
むきになっちゃうんですよね
むきになっちゃう夢中になってやりたくなっちゃう
もうここまであーやだやだ
これじゃ嫌だと思うともうご飯作っててうんとか思ってる
そういうときはどうされるんですか
まちょっと食事のあのおかずが一品減りますけど
子供の頃ジュエリー
職人だった父に憧れていたという岡原さん
二十一歳の時に彫金教室でアクセサリの制作を始めます
その時は父はやっぱり彫金はこうなるぞって
もうなんか世界がこう夢中になって
こっちに狭い世界で夢中になっちゃうぞ
的なことを多分言ったと思うんですね
でもやりたかったので渋谷の彫金教室に飛び込みで入って
いきましてそこでもちょっと打ち出しの技法を習った
これは面白いなと思ったんですね
二十四歳で結婚子育てをしながら彫金を続け
打ち出しの技術を高めてきました
ベッド焦げっていうのは
ある程度の技術でもって
自分らしいものを作っていけるっていうところで
挑戦していくのが面白くなっちゃったんですね
今回の受賞作で最も苦労したのが盛り上がったメロンの網目です
中原さんは初めての技法に挑戦しました
先端が零点六ミリの細いタガネで網目の筋を刻んでいきます
その上で隙間を凹ませて網目の盛り上がりを生み出したのです
若々しい
感性と自分だけの表現を追求する好奇心が
岡原さんの創作の原動力となっています
今まではあんまり変わってない自分の中ではですから
やっぱりこれからもなるたけいろんな触覚を研ぎ澄ますようにして
自分の中では新しく作ってて楽しいものを身につけたら
楽しいなと思えるものを作っていきたいなとは思っています
今年最も高い評価を受けた作品は
竹の美しさを最大限に活かした花かご作者がイメージしたのは
仏様が座る蓮華さ
二重になったかごの外側には
太さを変えたたこを螺旋状にずらしながら並べています
中を覗くと蓮の花の花弁を思わせる波打つ模様が浮かび上がります
漆
塗りの光沢のある竹の輝きは早朝の光を
移す朝露のようです
青い宝石を散りばめたような美しい海をイメージして作られたきり
小鉢側面には
深く大胆なカットと細かなカットが螺旋状に施されています
そこには泡を表現したレンズ上のカットと
一面を埋め尽くすかのような
無数の細かい線閃きに満ちた
青い世界です
貴重な子僕の柾目を生かした紋様を施した木箱
淡褐色は千年以上育った訳すぎ
青みがかった灰色は千年以上土に埋まった甚大過ぎです
悠久の時の流れを形にした作者の意欲作です
熊本の天草透析を使った白磁の書き釉薬を薄く塗ることで
素材を際立たせています
波打つ
縁や微妙な凹凸は削って作り出したもの
と
剤を生かしきる
確かな技が生み出した美しい形です
千
年以上もの歴史を持つ備前焼
絵付けもせず
釉薬を使わず高温で焼き湿った土の味わいを
最大の魅力としています
この地で新しい備前焼の表現に挑戦している作家を訪ねました
こんにちはこんにちはこんにちはお邪魔します
どうも加工します隠れるだけです初めまして
今日はよろしくお願いします
はいすごいいいとこですね
もう三四十四十年近く三十五年以上かくれざき
龍一さんは長崎県出身
デザイナーを経て人間国宝の伊勢崎旬の下で備前焼を学び
三十五歳で窯を築きました
今回受賞した作品
高さ五十センチを超える書き
色形ともに伝統的な備前焼とは全く異なる
独創的な備前焼です
とりわけ異なるのが使われている土です
小牧もたくさんありますけど
緑の子とでこう隠されてるっていうか
追われているこれは何なんです
これが年度のあの限度てきたやつを
そのまま置いてるだけでカバーかけたりしてるぐらいだから
かなり貴重なもの
ま年度っていうのは別に野球にとってはね一一番には土現在家に
はもう本当に少ないんですよ
それだけでやったら
あと二三年ももたないぐらいの両親もそんな好きなんです
伝統的に備前焼で使われてきたのは
太郎三メートルほど掘り起こしたところにある日吉と呼ばれる
粘土焼くと固く締まる備前焼の魅力の源です
日吉を見せてもらいました
さてこれ土なんですか意志じゃほんとだほんとだこういうなんだ
備前では良質な日吉が少なくなっています
この先備前焼が途絶えることがないように
日吉以外の土で作ることはできない
かかくれざきさんが注目したのは
日吉を掘り出す際に出てくる質の悪い土でした
こちらは日吉を含めて七種類の土をブレンドした粘土スライスして
中を見てみるとおこういう状態がすごい
あのグレーのやつが日吉って入れるところいわゆるあの土です
これは本来結構少ないですね
パーセンテージ的には
多分十五パーセントぐらい十五パーセントぐらい
非常にこうダイナミックでね
強い表情がするので
あこれを何かに生かせるなというのは感じてましたからね
しかしブレンドした年度には小石などが紛れ込んでいます
見て石って大体分かります
こんな作業しなくちゃいけないですね
手間がかかるかくれざきさんはブレンドした粘土を混交
土と名付けました
二十年余り混ぜる土の種類や割合を変えながら
金光土による個性的な備前焼を追求してきました
今回受賞した作品では
金光土の新しい魅力を引き出す表現に挑戦しています
器の上の部分に備前で取れた白い泥を乗り込み
混交土の表情を隠しました
バブル状の表情をより白い平面を出すことで
強調するということもできると思う
まぁもったいないっていうのもあるかもしれませんけどね
でもやっぱりこの表情にね
その上で白い土との境目に
ちぎった金光土を薄く貼り付けていきます
山の稜線を思わせる
なだらかなデザイン混交土を装飾として使いました
僕の中では手に入る材料で
依然としてどこまでできるかというのをするのが
僕の役目だという感じでね
でこういう方法で備前焼ということを表現できるという
一つのその提案とかですね
まだ僕らに発見できてないあの表現の仕方が
なんの土にあるんじゃないか
以前らしさとは何か
問い続けるかくれざきさんが見出した一つの形器の底には
窯で焼いた備前焼の証
赤い火だすき伝統を未来へと継承すべく生み出された
新たな備前焼です
はい伝統の技を駆使し今の時代の工芸を追求し続ける匠たち
創造と革新を繰り返しながらまた新しい
を切り開いていきます