観光も命がけだと実感する 裏・東京攻略本

裏東京体当たりツアー

雑誌が売れないこの時代に、比較的健闘しているのが「東京ウォーカー」や「ぴあ」に代表される「旅行本」です。旅行と言ってもツアーではなく、散歩。探訪といってもいいかもしれません。

表通りではなく裏通り。派手な広告ではなく口コミで知られる店。マニアの間だけに知られていて、探すのにも入るのにも勇気がいるスポットを、体当たりでリポートしたのが「死ぬまでに東京でやりたい50のこと」松澤茂信 著(青月社)です。

「水色のラーメンをすする」「山谷のドヤを泊まり歩く」「知らない人の自宅に上がり込んでパーティーする」「住宅街のお化け屋敷に行く」・・・目次を見るだけでも根性がいるシーンがてんこ盛り。

内容は、テレビバラエティ「いってQ」や「水曜日のDT」より珍なる体験かも知れません。東京の観光も命がけだと実感します。

この本の著者・松澤茂信とはどんな人物なのでしょうか。調べてみると「バイクでどっかいこ」というサイトで手がかりを発見しました。

「東京別視点ガイド」の管理人である”松澤茂信”という男を紹介する | バイクでどっかいこより

ふだん見慣れた風景の中に、ひっそりと存在する珍スポットがあります。

非日常空間に魅了された者がこぞって愛読するウェブサイトとして知る人ぞ知る存在が「東京別視点ガイド」なのです。

このサイトに松澤茂信さんの本拠地への扉が開いています。

東京別視点ガイド(@another_tokyo)さん | Twitter

東京別視点ガイドかせ開設されたのは2011年4月。東京を中心に珍スポット、珍イベントをご紹介するサイトです。

松澤さん自身が面白いお店を開きたいなといろいろと下調べていたところ

「自分が絶対に到達できないような面白い場所がすでにたくさん存在している」ことを知り、その紹介と探訪に興味を抱いたのだそうです。

https://i1.wp.com/livedoor.blogimg.jp/mimitabu_ookii-betu/imgs/5/d/5dd6581e-s.jpg?w=728

東京別視点ガイド : 東京別視点ガイドとは?

松澤さんの取材はきわめて正攻法。変わったスポットを発見したら懐に飛び込み、店長と仲良くなることに全力を注ぐのだそうです。

単に「珍」や「変」なものを楽しむというよりも店主さんを店主さんたちに接すると、かれらの歴史にある種の挫折経験のようなもの、表面的な珍妙さの奥にある深淵なものを感じるんです。

ディープなゾーンに飛び込んで、深く掘り下げる取材力は評判を呼び、穴場を求める人たちの注目を集めるようになりました。

 

お金を入れるとマスターが手動でハンバーガーを落っことしてくれるという、自動販売機ならぬ手動販売機がある珍スポット「立石バーガー」

『立石バーガー』テレビでも紹介された珍スポットに十数年ぶりの再訪

松澤さんの取材姿勢はモノではなくヒトが中心です。

変なモノを作り上げる人の発想や行動力の中に、「自分に正直に生きていていいんだ」という癒やしを感じるといいます。

珍スポットに現れる細部は、ぼくにとって“店長さんの心の具現化”といいますか。細部にまで人の意志が反映されているというところが良いです

変なモノの中に潜む、人間捜し。それは私という自分捜しかも知れません。